【くら寿司×jeki】限定グッズとブランド7対IP3、飲食チェーンのIP活用【登壇レポート】
更新日:5 時間前
くら寿司は2005年から、アニメやアーティストとのコラボを続けてきた。2025年11月28日の宣伝会議サミット in Osakaで、同社の岡本浩之氏がその考え方を語った。
同じ記事では、ジェイアール東日本企画(jeki)の鈴木寿広氏が、企業がIPを使うときの型を解説した。飲食チェーンと広告会社の2つの視点から、IPコラボの設計を整理する。
この記事でわかること
くら寿司がコラボの成功要因に挙げた限定グッズと、ファン心理への配慮
ビッくらポンがスマホ注文でどう広がったか
jekiが示したIP活用の3つの契約の型と、ブランド7対IP3の考え方
コラボの土台はビッくらポン
岡本氏によると、ビッくらポンは2000年に始まった。原点は1996年に入れた、皿を投入口から洗い場へ水で流す仕組みである。
食べた皿を積むのが恥ずかしいという女性客の声に応えた仕組みだった。子どもの行動をヒントに、5皿で1回遊べるゲームの要素を加えたという。
スマホ注文の導入後は、サイドメニューやドリンクも550円ごとにゲームの対象になった。岡本氏は、ビール1杯で参加できるようになり、父親層など新しい客層も遊ぶようになったと説明する。
限定グッズとファン心理
IPコラボは2005年の『釣りバカ日誌』から始まった。その後『鬼滅の刃』『ちいかわ』などのアニメや、Ado、にじさんじなどに広がっている。
岡本氏は成功の理由として、くら寿司でしか手に入らないオリジナルグッズを挙げた。
『名探偵コナン』とのコラボでは、原作ファンの気持ちを考えた。ゲームのハズレ演出で人気キャラクターが失敗する描写を避けたという。
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くら寿司の購入額に応じたグッズ配布の具体例
【劇場版SPY×FAMILY×くら寿司】2,500円ごとに先着26万名へグッズを配るタイアップ
劇場版と組んだくら寿司のタイアップ事例
ポイント:ゲームのハズレも作品の見せ方の一部になる。演出の細部まで原作ファンの目線で確認している。
IP活用の3つの型
鈴木氏は、企業のIP活用を3つの型に分けて説明した。1つ目のタイアップは、企業が露出に協力し、権利元が素材を出す交換の関係で、基本的にお金のやり取りはない。
2つ目の販促使用契約は、キャンペーンに使う際に契約料やロイヤリティを払う形である。3つ目の商品化契約では、上代×製造数×5〜8%程度のロイヤリティがかかると紹介した。
鈴木氏は、日本のアニメ市場は約3兆円で、過去20年で約3倍になったとも述べた。推し活や聖地巡礼で、ファンの消費が活発になっているという。
ブランド7対IP3で組む
鈴木氏が示したのは、企業ブランドの世界観を7割とし、そこにIPを3割組み込む考え方である。キャラクターを貼るだけでなく、ファンが喜ぶ企画にすることが大切だと説明した。
例として、JR東日本のポケモンスタンプラリーを挙げた。駅というインフラと、集めるというポケモンの特性が合っているという。
ゴールデンカムイとサッポロ クラシックの組み合わせでは、北海道が舞台の作品と北海道限定のビールを結んだ。2018年の開始から8年で、受注数は4倍以上に伸びたと紹介された。
Suicaのペンギンも、サービスとの相性がよかったから定着した例として紹介された。映画『天気の子』とバイトルでは、作中のアルバイト探しの場面に実際の画面が映る形をとった。
鈴木氏は、人気作品なら何でもよいわけではないと強調した。企業の商品とIPの接点があるか、聖地巡礼ではファンが自ら動きたくなる動線を裏方として作れるかが大切だという。
まとめ
飲食チェーンのコラボでは、その店でしか手に入らないグッズが来店の理由になる。一方、ゲームのハズレ演出のような細部も、原作ファンの目線で確認しておく必要がある。
企画の初期には、タイアップ・販促使用・商品化のどの契約で組むかを決めておくと、費用の見通しが立てやすい。自社の世界観を主にしてIPを重ねる配分も、企画を考える目安になる。
出典
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