top of page

【2026年版】数字で見るアニメ産業|市場規模・海外比率・分野別の推移

9月15日
読了時間: 5分

更新日:13 時間前


日本動画協会の「アニメ産業レポート2025」によると、2024年のアニメ産業市場は3兆8,407億円だった。前年比114.8%で、過去最高を更新した。


海外市場は2兆1,702億円で全体の56.5%を占め、国内市場の1兆6,705億円を4,997億円上回った。国内では商品化が7,488億円で最も大きい。


本記事では9分野の2019〜2024年の推移を整理する。制作会社の売上を集計した狭義の市場(2024年4,662億円)との違いもまとめる。


この記事でわかること

  • 2024年の市場規模と、海外が56.5%を占める内訳

  • TV・映画・配信・商品化など9分野の6年間の推移

  • 広義の「産業市場」と狭義の「業界市場」の違い


この記事で使うデータ


出典は一般社団法人日本動画協会(AJA)の「アニメ産業レポート2025」である。本書は2025年12月18日に発行され、要点をまとめたサマリー版が2026年2月に公開された。


対象は2024年(1〜12月)の市場で、2026年9月時点ではこれが最新の年次値である。


同協会は刊行に先立ち、2025年10月30日に2024年の速報値を発表している。速報値と本書の主要な値(3兆8,407億円など)は同じである。


以下の数値はすべて同レポートのサマリー版から引用した。市場規模は公知の統計と同協会のアンケートをもとにした独自の推計値である。


  • アニメ産業市場(広義):ユーザーが支払ったアニメ関連の金額を推定した消費者市場。本記事の中心となる数字である。

  • アニメ業界市場(狭義):アニメに「制作」と表記される企業の売上を集計したもの。制作会社側から見た市場で、広義とは足し算できない。

  • 他の調査:経済産業省のコンテンツ市場統計などとは定義が違うため、本記事では数値を混ぜて比較しない。


2024年の全体像:海外が56.5%


2024年のアニメ産業市場は3兆8,407億円で、前年から4,942億円増えた。前年比114.8%は、過去最高だった2019年(115.3%)に次ぐ伸び率である。


サマリー版は、この規模を10年前(2015年)の2.1倍、同レポートで最も古い2002年の3.5倍としている。


海外市場は2兆1,702億円(前年比126.0%)、国内市場は1兆6,705億円(前年比102.8%)だった。


海外が国内を上回るのは、2023年に続いて2年連続である。差は979億円から4,997億円に広がった。


サマリー版は背景として、2020年のコロナ禍以降にNetflix、Disney+、Crunchyrollなどの配信で日本のアニメの海外展開が進んだことを挙げている。



区分

2024年

前年比

構成比

アニメ産業市場(広義・合計)

3兆8,407億円

114.8%

100%

海外市場

2兆1,702億円

126.0%

56.5%

国内市場

1兆6,705億円

102.8%

43.5%

(参考)アニメ業界市場(狭義)

4,662億円

109.1%

―(定義が別)


分野別の推移(2019〜2024年)


広義の市場は9分野に分かれている。下の表は2019年から2024年までの6年分で、単位は億円、前年比は2024年の対2023年比である。


国内の最大分野は商品化で、2024年は7,488億円と国内市場の44.8%を占めた。


映像分野では配信が2,655億円(国内市場の15.9%)である。TV(982億円)・映画(690億円)・ビデオ(384億円)の合計2,056億円を上回っている。


ライブエンタテインメントは2020年に290億円まで落ち込んだ。2024年は1,225億円と、2019年(844億円)を大きく超えた。


一方、遊興は3,015億円で前年比89.5%と減少した。


2019〜2021年(億円)


分野

2019

2020

2021

TV

948

840

906

映画

692

554

602

ビデオ

563

466

662

配信

685

930

1,543

商品化

5,868

5,819

6,631

音楽

337

276

317

海外

12,009

12,394

13,134

遊興

3,199

2,630

3,056

ライブ

844

290

571

合計

25,145

24,199

27,422

うち国内(合計−海外)

13,136

11,805

14,288


2022〜2024年(億円)



分野

2022

2023

2024(前年比)

TV

943

973

982(100.9%)

映画

785

681

690(101.3%)

ビデオ

385

362

384(106.1%)

配信

1,652

2,501

2,655(106.2%)

商品化

6,693

7,008

7,488(106.8%)

音楽

274

267

266(99.6%)

海外

14,592

17,222

21,702(126.0%)

遊興

2,981

3,370

3,015(89.5%)

ライブ

972

1,081

1,225(113.3%)

合計

29,277

33,465

38,407(114.8%)

うち国内(合計−海外)

14,685

16,243

16,705(102.8%)


5年で何が変わったか


2019年と2024年を比べると、市場全体は約1.53倍になった(当サイトによる計算)。


伸びが大きいのは配信(約3.9倍)、海外(約1.8倍)、ライブ(約1.45倍)、商品化(約1.28倍)である。


反対に、ビデオは563億円から384億円へ、音楽は337億円から266億円へ縮んだ。TVと映画はほぼ横ばいである。


映画は2022年の785億円から2023年の681億円に下がるなど、年による上下がある。個別作品の興収は次の記事にまとめている。



海外向けの施策


市場の半分以上が海外にある。当サイトでは次のような海外展開の事例を記録している。



商品化・ライブ


国内で伸びている分野は、コラボカフェ・ポップアップ、飲食・小売コラボ、イベント・展示の各カテゴリの事例と重なる。



配信


配信事業者の公表値は次の記事で整理している。



制作会社側の市場(狭義)


アニメ業界市場(狭義)は、アニメ制作会社の売上を10分野に分けて集計したものである。2024年は4,662億円(前年比109.1%)で、3年連続で過去最高を更新した。


ただしサマリー版は、コロナ禍以降に加速していた成長率は鈍化したとしている。


2024年の内訳の上位は、海外1,188億円、商品化1,027億円、TV1,020億円である。


国内分を見ると、映像の制作・展開による売上と、権利の派生的な運用による売上は、どちらも1,737億円で同額だった。


サマリー版は制作会社の自由回答も紹介している。事業環境の悪化要因として「制作費高騰」(18件)、「人件費高騰」(17件)、「人材不足」(10件)が多く挙がった。


国内分の区分

含まれる分野

2024年

映像の制作・展開

TV・映画・ビデオ・配信

1,737億円

権利の派生的な運用

商品化・音楽・遊興・ライブ・その他

1,737億円


まとめ


2024年の増加額4,942億円の大半は海外市場が生んだ。海外は2019年の1兆2,009億円から約1.8倍になり、国内向けの宣伝計画だけでは市場の半分以上を見ないことになる。


国内で最も大きいのは映像ではなく商品化の7,488億円である。コラボや物販は宣伝費の回収手段ではなく、市場の中心にあると考えて予算を組むとよい。


配信は2019年の685億円から約3.9倍に伸び、TV・映画・ビデオの合計を上回った。放送と配信の順番や無料開放の設計が、映像収入を左右する段階に入っている。


出典



▼アニメマーケティングのご相談

ANIME MARKETING ARCHIVESのメールマガジンに登録して、最新情報をいち早く受け取りませんか?

アニメマーケティングアーカイブスでは優れたアニメのマーケティングのケーススタディを蓄積、共有していくことを目的に運営しています

ケーススタディの情報提供、掲載依頼、掲載停止は常時受け付けております。情報提供フォームからご連絡ください

© Anime Marketing Archives © MOTTO 

bottom of page