【チェンソーマン×Crunchyroll】ポチタ絵文字で言及900万件、配信ローンチのSNS施策【海外事例】
Crunchyrollは、TVアニメ『チェンソーマン』の配信開始に合わせ、世界の視聴者に向けたSNS施策を展開した。
その内容は、米国の広告賞「Shorty Awards」第15回のローンチキャンペーン部門にエントリーされ、ファイナリストに選ばれた。本記事は、そのエントリー資料(英語)を要約する。
目的は、配信開始に向けて世界の視聴者の関心を高め、主要キャラクターを新しいファンに紹介することだった。
この記事でわかること
ポチタの絵文字付きハッシュタグで、約900万件の言及を集めた仕組み
キャラクター診断、インフルエンサー、壁画、地域別の投稿など7つの施策
配信開始前10日間の有料SNS広告の規模
ポチタの絵文字で盛り上げ
中心になったのは、X(旧Twitter)の専用絵文字である。#ChainsawManなどのハッシュタグを付けると、チェンソーの悪魔ポチタの絵文字が表示される仕組みにした。
施策は2022年10月から2023年1月まで続いた。5つのハッシュタグで、言及は約900万件に上ったという。
エントリー資料によれば、言及の98%は好意的または中立だった。ポチタの絵文字に限ると100%だったとしている。
ポイント:ハッシュタグに専用絵文字を付けると、ファンが自分の投稿で使いたくなる。拡散の量と同時に、好意的な割合も測っている。
ファンを巻き込む7つの施策
1つ目はキャラクター診断である。ルーレット風のGIF画像で「自分はどのキャラか」を投稿してもらい、推しを見つけるきっかけにした。
2つ目はインフルエンサーの起用である。TikTokで人気のBella Poarch氏と、配信者のValkyrae氏が主要キャラのコスプレ動画を作った。
3つ目は声優の反応で、主人公デンジの声優が以前に投稿した絵文字の要望を、公式が取り上げた。事前に打ち合わせていない自然なやりとりだったという。
4つ目は、米消費者製品安全委員会(CPSC)の公式アカウントとのユーモラスなやりとりである。5つ目として、メルボルンとリオデジャネイロの中心部で地元の画家と壁画を描いた。
6つ目は中南米向けの投稿で、ファンが使う口語表現をスペイン語・ポルトガル語で入れた文字だけの投稿を出した。7つ目が作品ページなどの有料SNS広告である。
施策ごとの結果
エントリー資料は、施策ごとに反応の数字を示している。有料広告は、配信開始前の10日間でXのインプレッション(表示回数)1,400万回超を生んだ。
リオの壁画は、インプレッション230万回超、動画の再生63.47万回、反応17.09万件だった。
施策 | 指標 | 結果 |
|---|---|---|
絵文字付きハッシュタグ | 言及数 | 約900万件 |
キャラクター診断GIF | いいね | 1.23万超 |
声優とのやりとり | いいね | 1.7万超 |
CPSCとのやりとり | いいね | 4.5万超 |
インフルエンサーのコスプレ | 再生 | 800万 |
リオの壁画 | インプレッション | 230万超 |
有料広告(配信前10日) | インプレッション | 1,400万超 |
国内施策との違い
国内では、放送前に渋谷・新宿で大型の屋外広告を展開した。Crunchyrollの施策は、世界の視聴者を相手にSNSを主戦場にした点が異なる。
街に描いた壁画も、動画にしてSNSで共有された。地域ごとの口語で投稿を変えるなど、言語圏ごとの調整も行っている。
【チェンソーマン】放送前3週間の渋谷・新宿OOH、109シリンダーから18駅サイネージまで
同じ作品の国内施策。放送前3週間に渋谷・新宿で展開した屋外広告
【チェンソーマン】全12話で毎話違うED、Vaundy・ano・Aimerら12組とMAPPA単独出資の座組
毎話EDを変えて話題を続けた国内の設計と、MAPPA単独出資の座組
まとめ
海外配信のローンチでは、専用絵文字のような参加しやすい仕掛けを1つ軸に置き、診断・インフルエンサー・地域別投稿で入口を増やす組み立てが参考になる。
結果は、言及数・好意的な割合・いいね・インプレッションを施策ごとに分けて記録するとよい。どの入口が効いたかを比べられ、次の作品の配分を決めやすくなる。
出典
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