【TVアニメ】劇場先行上映の事例集|推しの子・鬼滅の刃・ダンダダンなど10作品の設計を比較
更新日:9月23日
TVアニメの一部または全話を、地上波放送より前に映画館で上映する施策を集めた。当サイトが記録した10作品・12件を型ごとに並べる。
形は大きく4つある。第1話の拡大版、全話の分割上映、前シリーズと新シリーズ初回の組み合わせ、海外劇場での先行公開である。
このほか、公式Xのフォロワー限定の無料先行上映会や、最終回を劇場で同時視聴するイベントもある。
この記事でわかること
第1話拡大版・全話分割・新旧シリーズ連結・海外先行の4つの型
アイドルマスターが3幕構成・全国75館をそろえた設計
鬼滅の刃・ダンダダンが先行上映を海外興行にした数字
1. 第1話を拡大版で先に見せる
第1話を長尺に仕立て、放送の約1か月前に劇場で上映する型である。【推しの子】が代表例で、原作第1巻を分割しない方針だった。
続編の直前に、前作の先行上映版を再上映する使い方もある。前作の振り返りと新作の初見を劇場でつなげられる。
2023年3月17日〜。第1話90分拡大版「母と子」をEJアニメシアター新宿ほか全国で上映
【推しの子】1期先行版の再上映と2期先行上映会
2024年6月7日〜/6月末。2期直前に1期の先行上映版を再上映し、2期の先行上映会も開催
2. 全話を幕に分けて上映する
TV放送前に全話を2〜3幕に分け、数週間おきに劇場で公開する型である。ファンが劇場に通う回数を設計できる。
アイドルマスターは2作で全国75館・3幕構成をそろえた。ミリオンライブ!は劇場の音響・大画面を前提にした3DCGで作った。
2023年8月18日〜10月19日(TV放送は10月〜)。全国75館で全話を3幕上映。応援上映も実施
2023年10月27日〜2024年1月25日。TV放送前に全12話を3章に分け、47都道府県・75館で上映
2024年7月5日〜10月10日。第2期も3章構成の劇場先行上映を継続。TV放送は秋から
3. 前シリーズ終盤と新作初回を組む
前シリーズの終盤と新シリーズの冒頭を1本にまとめて上映する型である。振り返りと新作の初見を同時に届けられる。
鬼滅の刃は国内の公開3日間で動員81万3,422人・興収11億5,876万円だった(主催発表の報道値)。呪術廻戦のTV放送は2026年1月8日からである。
2023年2月3日〜。遊郭編 第10・11話と刀鍛冶の里編 第1話を劇場で上映
2025年11月7日〜。第2期の特別編集版に第3期第1・2話の世界最速上映を付けた。IMAXも同時公開
4. 海外の劇場で先に見せる
TVシリーズの先行版を、海外の劇場興行として公開する型である。海外での売上と話題づくりを同時に狙える。
ダンダダンは第1期を「DAN DA DAN: First Encounter」として世界約50か国で、第2期を北米1,085スクリーンで先行公開した。
2024年8月末〜9月。TV放送前に第1〜3話を海外で公開。Anime Expo 2024のパネルに約2,000人
2025年6月6日〜。北米1,085スクリーン、初週末は北米8位・約320万ドル。第1期を大きく上回った
5. イベントとして上映する
上映に舞台挨拶やトークを付け、イベントとして見せる型である。ダンジョン飯は公式Xのフォロワー限定で無料の先行上映会を開いた。
ヒロアカは最終回当日に劇場で最終話の放送を同時視聴する場をつくった。前後にキャスト8名のトークを挟み、約7時間の上映になった。
ダンジョン飯 公式Xフォロワー限定の先行上映
2023年9月11日・15日 19:00〜。第1・2話の上映とトーク。参加無料、会場は当選者のみに通知(都内)
ダンジョン飯 3週間限定の劇場先行上映
2023年12月8日〜28日。新宿バルト9ほか3館でキャスト舞台挨拶、立川シネマシティとチネチッタでスタッフトーク
2025年12月13日。全国12館で第160〜169話を上映し最終話を同時視聴。5,000〜6,000円
まとめ
上映する話数の決め方で設計が分かれる。第1話の拡大版、全話の分割上映、新旧シリーズの組み合わせのどれにするかで、狙う客層と上映期間が変わる。
全話を幕に分ける型は、数週間おきに新しい幕を公開する。アイドルマスターは2作で75館・3章構成をそろえ、第2期も同じ形を続けた。
鬼滅の刃やダンダダンは、TVシリーズの先行上映を海外の劇場興行として成立させた。国内の宣伝にとどまらず、海外での売上と話題づくりを同時に狙える。
出典
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