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【Crunchyroll Anime Awards】投票は2年で倍超の7,300万票、配信会社が賞を持つ狙い【海外事例】

5月15日
読了時間: 4分

更新日:5 時間前


Crunchyroll主催の「Crunchyroll Anime Awards」は、2026年に7,300万票を集めた。2024年の3,400万票から倍以上である。


英語圏の業界メディアAnime News Networkのコラムは、米配信大手の賞を会員施策であり小売キャンペーンの起点でもあると分析した。日本の権利者の評価は低いという。


この記事でわかること

  • ファン投票数の推移と、伸びを支えた地域

  • 賞が会員施策と小売キャンペーン「Ani-May」の起点になる仕組み

  • 日本の業界関係者が向ける冷ややかな見方


投票は2年で倍以上に


この賞は2016年に始まり、2026年で10年目を迎えた。授賞式は2023年から東京で開いている。


マーケティング賞のShorty Awardsへの応募資料によると、2024年の回は200を超える国と地域から3,400万票を集めた。前年から1,800万票の増加である。


2024年の部門は全32で、ファンの投票が受賞作選びに加わる。SNSでは650本超の投稿で390万のエンゲージメントを得て、報道は1,000本を超えた。


投票数は2025年に5,100万、2026年に7,300万と伸び続けた。2026年はブラジル、ドイツ、インド、メキシコ、米国の参加が特に多かった。



投票は会員とのつながり


Anime News Networkのコラム「Answerman」で、筆者のJerome Mazandarani氏がこの賞を分析した。2026年5月4日の掲載である。


筆者は、投票数を純粋な人気の指標ではなく、会員との関係づくり(CRM)の成果として見ている。投票数の伸びは、Crunchyrollの事業の広がりと重なるという。


例に挙がったのがインドだ。Crunchyrollは2024年にハイデラバードに2つ目のインド拠点を開き、2025年にヒンディー語吹き替えを始めた。


インドは2025年、投票が多い国の上位10に初めて入った。筆者は、市場の開拓と投票数の伸びを結びつけて説明している。


小売キャンペーンの起点


この賞は、5月の小売キャンペーン「Ani-May」とも結びついている。Hot Topic、HMV、Thaliaなど、30か国の小売パートナーが同時に動く企画である。


筆者は、5月の授賞式はこの小売施策と切り離されたものではないと指摘する。賞がライセンス商品の販売を束ねる柱になっている、という見方である。



  • ポイント:投票で会員を呼び戻し、授賞式で話題をつくり、同じ月に店頭で商品を売る。賞が販促の年間行事として組まれている。


日本の権利者の見方


コラムは、日本の業界からの評価が低いことも伝えている。Crunchyrollは日本では地域制限で使えず、日本語の配信も2024年までになくなった。


匿名の国際配給関係者は、日本のライセンサーからこの賞の話を聞いたことがないと話した。


ある製作委員会の関係者は、賞は中立であるべきで、1つの配信会社が所有するものではないと述べている。


2022年からは、審査員票7割・一般票3割の配分で受賞作を決めている。2017年に『ユーリ!!! on ICE』が組織的な投票で全7部門を独占したことを受けた変更だ。


2026年の主な受賞作


10周年の授賞式は2026年5月23日に東京で開かれた。アニメ・オブ・ザ・イヤーは『僕のヒーローアカデミア FINAL SEASON』である。


映画賞は『劇場版「鬼滅の刃」無限城編』、新作シリーズ賞は『ガチアクタ』、継続シリーズ賞は『ONE PIECE』が受けた。



まとめ


配信会社にとって、ファン投票の賞は会員を呼び戻し、店頭の販促に話題を渡す道具になっている。海外展開する作品は、ノミネートや受賞を現地の小売施策とあわせて使える。


一方で、日本では見えにくく、権利者の評価も割れている。賞の結果を宣伝に使うときは、どの市場のどの層に効くのかを分けて考えたい。


出典



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