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【Crunchyroll】中南米6,000万人へ、AIを使わない吹替と3本柱の宣伝【関係者インタビュー】

2025年12月15日
読了時間: 4分

更新日:7 時間前


Crunchyrollは中南米を重点地域に据えている。メキシコの経済誌Expansiónは2025年12月、同社の中南米マーケティング担当2人に話を聞いた。


2人が強調したのは、吹替の質と現地に合わせた宣伝である。吹替にはAIを使わないと明言し、イベント・劇場・声優の3本柱で宣伝を組んでいる。


この記事でわかること

  • 中南米のアニメ視聴者の規模と、吹替への好み

  • 吹替にAIを使わず、宣伝業務には使うという線引き

  • イベント・劇場公開・吹替声優を組み合わせた3本柱の宣伝


中南米に約6,000万人


記事によると、日本と中国以外でアニメを見る人は15億人を超える。そのうち約6,000万人が中南米にいるという。


記事は調査会社の予測も紹介している。メキシコのアニメ産業は2024年の10.27億ドル(約1,614億円)から、2034年には22.18億ドル(約3,486億円)になる見込みだという。


話し手は、中南米マーケティング部長のロベルタ・フライサット氏と、地域マーケティングと劇場マーケティングを担うラウル・ゴンサレス・ベルナル副社長である。


項目

数字

日本・中国以外でアニメを見る人

15億人超

うち中南米

約6,000万人

吹替する作品(毎シーズン)

30本超

吹替を好む人(同社調査)

39%


吹替はAIを使わず人が作る


ゴンサレス氏によると、同社は毎シーズン(四半期ごと)30本を超える作品を吹替している。言語はスペイン語とブラジル向けのポルトガル語である。


フライサット氏は、同社の調査で回答者の39%が吹替版を好んだと明かした。中南米は世界の他の地域より吹替で見る人が多いという。


ゴンサレス氏は、中南米の吹替声優は映画スターのような存在だと話す。これは世界の他の地域では見られない特徴だという。


2人はAIでの吹替を否定した。制作の部分は「100%守る」とし、AIはマーケティング業務やキャンペーンに使うと線を引いている。



  • ポイント:AIを使う範囲を「作品そのもの」と「宣伝の業務」で分けて示すと、ファンにも取引先にも方針が伝わりやすい。


イベント・劇場・声優の3本柱


フライサット氏は、宣伝の柱を3つ挙げた。1つ目はCCXPメキシコ、CCXPブラジル、コロンビアのSOFAといったファンイベントである。


2つ目は劇場公開で、メキシコでの『鬼滅の刃 無限城編』のプレミアを例に挙げた。3つ目は、イベントに吹替声優を必ず連れて行くことだという。


声優の登壇は、吹替声優がスターのように扱われる中南米の事情と結びついている。3本柱は、吹替と宣伝を一体で組んだ形といえる。


ゴンサレス氏は、国ごとの文化の違いに合わせる「ハイパーローカライズ」を重んじると話す。アニメという表現はとても純粋で、AIはその本質を損なうおそれがあるという。




決済と提携で入口を広げる


ゴンサレス氏は、会員になるまでの入口づくりも語った。2025年にはブラジルで即時決済のPixに対応し、同氏はPixを銀行取引の95%が通る仕組みと説明する。


通信大手Claroとの提携や、Amazon Prime Video、テレビ事業者との協業も挙げた。さらに、同社として初めてのブランド広告をメキシコで大規模に始めたという。


いずれも、作品を見る前の段階で離れる人を減らすための施策である。宣伝と同時に、支払いや視聴の経路を現地の習慣に合わせている。



まとめ


吹替が主流の地域では、吹替声優そのものが宣伝の顔になる。イベントや劇場のプレミアに声優を連れて行く設計は、日本の舞台挨拶に近い使い方ができる。


海外向けにAIを導入するときは、作品の制作と宣伝業務を分けて方針を示したい。支払い手段や通信会社との提携など、見るまでの入口を現地に合わせる視点も欠かせない。


※円換算は1米ドル=157.18円(欧州中央銀行の参照レート、2026年9月22日)で計算した概算(現地通貨の金額×レート)。


出典



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