【俺だけレベルアップな件】主人公名を2通り収録、11言語吹替の海外同時展開【関係者インタビュー】
更新日:8 時間前
TVアニメ『俺だけレベルアップな件』は、アニプレックスとCrunchyrollの協力体制で作られた。原作は韓国の小説で、WEBTOON版で人気が広がった作品である。
Season 2の最終回を迎える2025年3月、両社のプロデューサーがソニーミュージックグループのオウンドメディアで取材に応じた。海外で見られることを前提にした作り方を整理する。
この記事でわかること
主人公の名前を日本名と韓国名の2通りで収録した理由
作中の文字を英語に統一し、11言語の吹替を用意したローカライズ
Anime Expoなど世界各地のイベントを使った宣伝の順番
企画は2019年のWEBTOON
アニプレックスの古橋宗太氏は、2019年ごろにWEBTOON版で作品に興味を持ったと振り返る。社内で企画を立ち上げ、制作のA-1 Picturesと初期から方針を詰めた。
方針は、WEBTOON版をしっかり踏まえることだった。最低ランクの主人公が成長して敵を倒す爽快さを、映像で再現することを目指したという。
Crunchyrollの髙橋佳那子氏も、早くからこの作品に注目していたと語る。同社はマンガや小説の段階から作品を調べ、レビュー評価の高さから有望と判断したという。
Crunchyrollは北米を中心に世界15か所に拠点を持つ。髙橋氏は各地域のチームと制作側をつなぐ役を担っていると説明した。
名前と文字の扱いを先に決定
主人公の名前は、日本版では水篠旬、海外版では韓国名のソン・ジヌである。古橋氏によると、原作の権利元やCrunchyrollと相談し、アフレコで両方の名前を収録した。
背景に描く文字や作中のステータス画面は、英語の表記にそろえたという。どの地域で見ても違和感が出にくいようにする工夫である。
髙橋氏は、吹替を全部で11言語作ったと語っている。スペイン語も地域ごとに分けて制作した。
海外のファンからは日本のキャストの声で見たいという要望も多い。そのため日本語音声に字幕を付けた版を、日本とほぼ同じ時期に配信している。
AXでの初披露から各国へ
作品は2022年、北米最大級のアニメイベントAnime Expoで初めて発表された。Season 1の前には、東京とロサンゼルスで単独のワールドプレミアも開いている。
2024年7月のAnime Expoでは、日本語版と英語吹替版の主役声優が登壇した。仏Japan Expo、独AnimagiC 2024でもステージを開いた。
南米ではブラジルのCCXP24、メキシコのLa Mole 2024でもステージを行った。古橋氏は、ブラジルのイベント参加はアニプレックスとして初めてだったと話す。
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主題歌も海外を意識
古橋氏は、Season 1のOP「LEveL」を海外展開を意識して企画したと説明する。韓国発の作品でK-POPの人気も踏まえ、TOMORROW X TOGETHERと組んだ。
髙橋氏によると、Anime Expoで作曲家の澤野弘之氏の名前が出ると会場が沸いた。Xの世界トレンドにも作品名と澤野氏の名前が入ったという。
反響が大きい地域として、髙橋氏は北米・中南米・ヨーロッパ・インドを挙げた。Season 1、2と進むごとに視聴が伸びる珍しい作品だと述べている。
ポイント:名前・文字・音声を最初から複数地域向けに設計している。後から手直しするより手間が少なく、同時配信もしやすい。
まとめ
海外で同時に届けたい作品は、制作前にどの言語で何を見せるかを決めておくと進めやすい。名前の2通り収録や画面内文字の統一は、アフレコや美術の段階でしかできない判断である。
宣伝では、北米の大型イベントで発表し、その後欧州・南米へ広げる順番が参考になる。配信会社の地域チームと組むと、国ごとのイベントに出る判断もしやすくなる。
出典
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